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英蟯虫:2003:


Date 2003/3/9.

世界遺産を巡る旅



  

世界遺産を巡る旅
 
  自分が随分とジジイ(それもカスみたいな)になってきていると再認識させられた。
すっごい(メキシコの)田舎の村で週末を送ることになりかけたが好意に甘えさせてもらい週末の旅に便乗出来た。
まぁ本音を言うとせっかくの週末なので宿で泥のようにひたすら眠っていたかった。

今回のメンバーはIさんとYさん。
二人は自分より大体一回りくらい年が若い。
まだまだ若くて前向きに積極的に人生を楽しんでいる。
今回の目的は街自体が世界遺産だというZacatecas(サカテカス)
車で爆走して3時間半から4時間。

 [以上、2月第3週頃記述]
 
[以下加筆]
先ずはZacatecasのすぐ隣にあるなんとかという名前の街の修道院に行った。
丁度結婚式が行われていた。
まぁそんな事はおかまいなしに修道院内の美術館に行った。
まぁ良くある旧約聖書をベースとした絵画が大半なのだがここの絵画はなかなかえぐかった。
中でもキリストの裏と表を一対として描いている絵はなかなかだった。


次にメインであるサカテカスの街に入った。
我々はケーブル・カーに乗ってブーファの丘に登った。
中央にあるのがメインのサントドミンゴ教会。

サカテカスの街は坂道が多くて、どことなくリスボンのバイロ・アルト地区を想い出してしまう。
坂の街と言うとやはり長崎と尾道も同一線上にある。
(坂の街の食堂では美味いものが食べられるという自説もある)



地元の娘達:メキシコにしては垢抜けている方だ。
  (メキシコの田舎町から週末旅行に来た我々が垢抜けているなどとは傲慢な言い方だが)



他の出稼ぎが主たる住人の都市と違って流石世界遺産のある観光地。
地元の娘達も気さくで「煙草くれ!」とかねだってくる。
「写真も撮ってくれ!」と言うので撮ったけど住所なんて聞かないよ!


  さて自説が正しいことを証明しよう。
行く前から「あそこのワインは美味い!」と聞いていた。
そうそうIさんもYさんもこの街は数回目で隅々まで穴場をよく知っている。

ワイン蔵直営の食堂がこれ!
今まで機会ある度メキシコのワインに挑戦したがどれもこれも美味しくなかった。
しかしここのワインは白も赤もスムースでついつい飲み過ぎてしまった。
直営食堂も多分イタ飯系で”タコのマリネ”とかサラダとか美味しかった。
ワインでお腹が一杯になったのでメインに行く前に終わってしまった。
てめぇはやはり空きっ腹に麦酒を流し込むのが第一のご馳走なんで
珍しい”Leon”という黒麦酒を2本飲んでからワインに移行した。
 
 
夜はYさん行きつけの炭坑ディスコに行った。
ズンチャカズンチャカとリズムだけの雲古音楽でみんな踊る!
だるいけど付き合いなので仕方ない。

軟派に走った若い二人だがなかなか思うように行かず
炭坑ディスコで入れたテキーラのボトルを持って街の中央に出た。
公園でテキーラを飲みながら卑猥な関西弁を怒鳴っていると
地元の娘や息子達が集まってきて一気飲み大会になった。

何故だかよくわからないが公園で酒を飲みのは御法度らしい。
迷彩服を着た警察が半ダースもやってきた。
地元の兄ちゃんに誘われるままトラックの荷台に乗り込み逃亡した。
我々は深夜の街に響き渡るくらいに卑猥な関西弁を怒鳴っていた。
おっさんのてめぇが一番酒を飲んでいて酔っ払っているものの何処か醒めていて冷静である。
(嫌な大人だなぁ・・・)
少し山の手まで走って戻ってきたのはまた元の公園。
 
また変な迷彩警官の尋問を受けながら待避。
街をうろついていると変な兄ちゃんが寄ってきた。
そいつの家に行ってそいつが雲古をしている間時間を潰し
それから地元民の穴場ディスコに行く。
結局朝の3時半まで馬鹿踊りを眺めていた。
 何が楽しいのだか?
おっさんとしては静かなところで(一人でもいいから)静かに飲んでいたい。
 
昔はてめぇも「地球の歩き方」を真剣に見て状況判断していたんだぁな?とか
思うと哀しくなって来た。
IさんもYさんもまだまだ若く好奇心旺盛で何処にでも行ってやろう、何でも楽しんでやろう
という姿勢を保持している。
 おっさんとしては結構無理してお付き合いさせていただきました。
 
これがなんとか苦難の上に持ち帰ったサカテカスの地元のワイン:
"Cachola"*赤と白一本ずつ!
 



 
抽選で漏れなくプレゼント!といきたかったのですが・・・

今日久々に清志郎の"HAVE MERCY!"というCDを三回も続けて聴いた。
その中で"KAMONABE"という曲の”鴨鍋”というフレーズが耳に残り
サザエさん症候群の時間帯に食材を買いに出かけ鍋を食べることにした。
冷酒代わりにキンキンに冷えて白を飲み始めた。
今は食後でこれを記しながら白を飲んでいる。
美味い!
地球の裏側までテレビ・カメラが入り、茶の間で疑似体験出来ても
匂いと味とその場空気(雰囲気)は伝わらない!
だからそこ我々は延々と”ただ寄り道”をするだけの旅を続けるのだろう!
 
なんだか楽しそうな人質生活ではないか?と思われるかもしれないが・・・
まぁここでは楽しい事しか記していないから当然か?
 
若い人の行動を見ていると、まぁてめぇでも反省する事が多々あった。
カウント9で起き上がれることが出来るのか?
それともこのまま寝ているのか?
 
以上、校正なしの一気書き下ろし!

<<待て!次号>>
 

     
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