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毒盗綿棒:僕を眠らせないもの


【目次】

僕を眠らせないもの
朝子(プロット書きなぐり)
とりとめも無くつまらない日々。
無題(xs400)
コース別の初期決定
無題
夏紀行
本日 5月12日
85.5.12

今宵
85.6.15
(無題)
(唇)
(長期予定) 『彼女』

85.9.21

 


   僕を眠らせないもの


 ラジオからは悲しげな女性の歌が流れてくる。

今日発売された数冊の片岡義男の文庫本より

昨年から数えて合計5つも映画化される

という事実に少なからず おどいた。この内3本

は既に2本が公開され1本はアニメで

もうすぐ公開されようとしている。

僕自身再試験などで真冬に金沢へ再び帰って

こなくてはいけなくて、何一つ満足し得るものが

無い状態で これからどうなるのだろうとしか

思えないのに、 立て続けに片岡義男の書いた

物が映画にされようとしている。この差は一体何処から

くるものだろうか。僕自身に十分問題があるのは

わかっているが、こんな逆撫でする様な事実は

知りたくもなかった。もうすぐ春になろうとしている。

局面は新しく変わろうとしているのに、何も進歩

発展していないのは 僕だけじゃないだろうか

各人様々に新しい状況に慣れていっていると

いうのに、僕はまだ学生で明日からどうしようと

いう具体例が全然存在しないのが。もう昨年の

様な悪あがきっはしたくないが、何もしないでおくと

20歳になろう自分が無力でどうしょうもない事を

再認するだけだろうから、何かをしなければならない。

けれど、生きながらえているのが不思議なくらいだ。

もし生を受けずに死んでいたとしても仕方が無いのに、

どうして神は僕をここまで生かしたのか。 何か

意味がある筈だが、何も見えはしない。

無力感と挫折感で僕は一杯で、このくそ寒い

所で大して腹もたてずに生きているのは、本当に

情けない。昔はもっと腹が立って信じられる将来に

何かを感じていたのに、その具体的な将来をいうのが

今現在で、こんな無力感の最中の為に昔腹を立て

ていたかと思うと、本当に怒りも何も無くなってしまう。

一時期は死というものについて深く考察した事があったが、

それもままならず、こうして生きながらえている。もうすぐ春に

なろうとしているが、そんな事はあまり関係無いみたいだ。

春が来て、夏が来て、秋が来て、再びまた冬が来るのだ。

永遠に答えなんて見えないかもしれないだろう。同じ人生豊かな

方がいいとは思うが、自分が豊かに人生を送れるのか

どうかはさっぱりわからない。現在は十分豊かといえば

豊かだが、精神的に感じて、何か貧しさを感じとれる。

雪だスキーだとはしゃぐ中で、一人生き方というもので

悩んでいる自分を客観的に見て馬鹿だとしか思えない。

この感情の2重構造の中に時として、無駄という言葉

しか生み出されないのを感じてしまう。生きているのが無駄

こんなものを書いている無駄。いつも早く何かを書かなければ

いけないと思っている無駄。それに伴って書けないと悩む無駄。

無駄だらけの中、矛盾感にさいなまれ、眠れぬ様だが、

8時間以上ぐっすり眠っている無駄。

生甲斐も甲斐性も無く生きている無駄。

どうして生きているのだろう、20歳を前にして

深く思いつめている今日この頃。

まわりは バイクや女の事しか話に無く、一般には

四月からの給料がどうとか こうとか、そんなもん

一体どうでもいいじゃないか、それより皆んな

何故生きているんだ、何がそんなに楽しいんだ

女という存在自体めざわりで男にしても

ろくな奴がいない。苦渋に満ち満ちた顔の

俺を見てそんなに楽しいか。愛すべき女がいて

それで良いのか、お前達の人生はそれでいいのか

俺は何でも言えるし、何でも感じられる

けれど俺なんか愛すべき女に裏切りという形で

答えられてから本当に恋愛そのものが無力の原因に

なってしまったとしか思いようが無い。そんな女を愛していた

自分にも嫌気がさしてしまった 過去の責念の延長として

未来を考えてみると、ろくでも無いに決まっているとしか

判断できない。外にはさかりついたメス猫が

交尾の相手を捜し歩いている。猫や犬同然の

男女が多いのにも嫌気がさす。人間は人間で

ある前に動物であるから仕方の無い事だと

は思う。この俺も   ないのだから

美しいとか汚いとか言えないが、けれど嫌気

のさす人間が多いのには本当に何もしたくなくなる。

自然を愛し、自然に生きていくのがせめて、生を受け

た者の恩返しであろうと思う。皆んなの事はもおう

どうでもいいが、せめて僕は自然に生きて

行きたい 流されるままというんじゃあないけれど

ごく自然に力まず、悩まず苦しまず

その内本当に一生を賭けてもおかしくない人が

出てくるだろう。それまで僕は仮死状態といって

もいいだろう。しばし生きていた頃の僕に別れをつげて

めぐり逢うその日まで おやすみ。 本来の僕よ。

春が来てもどうともならないけれど

寒いよりも やはり 暑い方がいい

真夏の何も無い日に 僕は青空を

見上げて何を想うかだ。何も楽しい事もなく

力もなく 積極的に生きるというそのものに

疑いを抱いてしまう最近、 真実もあわてて

知りたいとも思わないし、嘘は嘘でいいんじゃ

ないだろうか、俺は毒盗綿棒なのだ、けれども

誰一人知ろうとはしない。それはそれで仕方が

無い。だった俺も誰かを知ろうとは思わない。

何故ならば自分の事も良くわからないから

待ち遠しくもない春、それより夏だ、夏が

欲しい。俺の体が強烈な陽射しを欲求している。

春など通り過ぎて早く夏よ来い。

その頃、俺は生き返っていれば、それは幸福だと思う。

昔からこの前までは僕は幸福だった、時折悩みは

したものの、誰が見ても幸福だった。けれど同じ

状況が存続していても不幸というのに気付いた。

極めて不幸だったのだ 無力の自分を生み出した

それは不幸としか言い様が無い

幸福という2文字はかねてより存在していなかった

のだ。 とりとめの無い涙が流れるのも仕方の無い

事だ。自分は十分に不幸なのだ。

こんな偽物が堂々と支持されている こんな くさりきった

世の中は大嫌いだ 何が科学技術の進歩だ

嘘を生むだけの そんなもの 俺が手をかすか馬鹿野郎。

もう十分怒れないけれど俺は本気で

怒っているんだ。わかったか、 馬鹿野郎ども、

俺は今から死ぬから、勝手に

死なせてくれ。

            1984.2.25

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   (朝子:プロット書きなぐり)





お早ようって朝子が笑いながらやってきた。

「何か食べる、随分お腹が空いたでしょう」

「うん、けれど今はコーヒーがいいね、何か
 こう、熱いコーヒーが飲みたい」

「そう、じゃ コーヒーを入れてくるわ」

朝子はベッド・ルームから出て行った。

久し振りに、かなり長時間眠った。ナイトテーブルの

上の時計を見た。もう昼前だ。空腹は空腹なのだが

もう少し覚醒までの時間を楽しみたかった。

眠っている間もずっと、そして先程からもはっきり

わかるのは、朝子のベッドで眠りに落ちたので当然なのだが

朝子のいい匂いがするのだ。

こんなにもいい匂いだったのかと改めて認識するのだった。

本当にほんのり漂ういい匂いだ。

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  とりとめも無くつまらない日々。

 

再試験などという見えない陰に脅されて

すぐくる春に期待しながらも楽しめそうにない気配

に、やる気は失せて、無気力化が進む今日今頃

で御座居ます。

 

無駄な事を繰り返す。

とりとめもなく つまらない日々

何事も色あせる。

皆んな再試験で受かっていく事への不安と

孤独感が自分を包み増々どうしていいか

わからない。

チョコレートをかじってみる。やはり、美味しいのだが

気分は今一番乗らない。何か賭けるものが

無いと本当に無意味じゃないのだろうか、

- このような心理が働いてやる気をなくしているの

だろうか。

どうしょうもなく何事も下らない時期

悪い様にしか考えられない。

   どうすれば いいのだろう という

   考え方も 出来ずに、

   只、 朝が来て 夜になり

   また朝がくる、  といった

   単純な繰り返しでしかないのだ。

   貴重な時間だけが過ぎてゆく。

   他にやるべき事もあろう筈だが

   何も見えやしない。

   一編の詩さえ浮かばない

   状況だ。 朝がくる。 もうすぐ 朝がくる

   試験を受けにいかなければいけない

   けれど何もしていない、 無理に

   努力なんて していないからな、 甘いと言われても

   何もしていないのは事実なのだ。  85.2.26  

 

 

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   無題 (XS400)



2月の寒くて澄んだ夜空の下へ

空冷並列2気筒の400ccを

シートに跨ったまま僕は出した。

メインスイッチをオンにして、セルスターターボタンを

押してみた。うまく回らない。

チョーク・レヴァーを引き、スターターペダルを

出し、気合を入れて一気に踏み抜いた。

静寂を保っていた鋼の馬が大きな咆哮をあげた。

充分過ぎる爆音を残し、馬は走り出した。

気分良く回る。クラッチの重いのもアクセルの

重いのも 久し振りなのと、ややもすると持て余す

40馬力というハイパワーによるツインエンジン独特の

サウンドによって忘れていた。明日の事など忘れて

出来る限りアクセルを開き 深夜の市内を

走り回った。  月明りに照らされ 今度は

海を見に行く事に決めた。

港湾道路に入る。スピードをやや落として

流してみる。今夜は風もないし、月も満月とまでは

いかないが随分と明るい それに雲も

遥かむこうの山々に少しだけ暗い陰を落としている

だけだ。次に海岸線をブン回す事に決めた。

鞭を一つ、馬は狂ったように加速を始める。

僕も徐々に興奮してくる。

海岸線の次々と迫るコーナーを

恐ろし気もなく抜けて行く。

体は何か熱いのだが頭は冷静だ。

自分で自分が冷静なのに気がついた。もっと

夢中になりたかった。けれど熱くなる前に馬は

美しく旋回し次の旋回に入る。

車検切れまで間もない、僕の馬は最後の

疾走を楽しんでいるかの様だ。本当に

今夜が最後かもしれない。

海岸線も抜け山に入った、国道に戻ったのだ。

僕は朝まで南に向けて走ろうと決めるのに

そう時間はかからなかった。元々交通量の

少ない国道は深夜には殆ど黄色の点滅

信号しか無かった。何時間走った頃だろう、

やがて、太平洋に面したその半島の一番南端に

ついた。と前後して海の向こうから白み始め

ついに辺りは明るくなった。馬を一休み

させて再び今度は来た道を逆に

走り始めた。帰りはゆっくり流した。かなり

市内に近づいた所で馬の機嫌が悪くなった。

僕はなだめても無駄なのを良く知っていた。

だから国道から少し離れた海岸線の道へコースを

変え、浅い砂浜へ降りたった。

馬に語る為だ。僕は将来の夢や想いを

一方的に語った。心なしか馬はうなずいた様に

見えた。馬は機嫌を少しだけなおし

家に向かって走り始めた。

すっかり朝だった。次の夜も走ろうとした、

けれど夕刻より春一番が吹きあれ

気温は高いのだが、強い雨を含んだ風が

走るなといっている様だった。結局続けて

3日もそんな天気が続いた。そしてついに

公道を走れない日がきた。エンジンだけをかけて

みる事にして、かけたが すぐに止まってしまう、

何回かしている内に 本当に かからなくなって

しまった。馬は静かに死んで いったのだ。

もうすぐ春だというのに、別の馬に

跨る気もしなくなり、昔別れた

女の事ばかり想い出していた。

湿気を含んだ生暖かい風が吹き、あちこちで

花の甘い匂いがする。街には今年生まれた

サラブレッドがあふれ穏やかな足音と残し

去っては来て、去っては来てというのを繰り返している。

サラブレッドをストリートで散歩させるのは、勘違いの

成せる技だろうと思った。

ファッションとしての馬か、随分と日本人も変わった

もんだと思った。そろそろ語り合える馬を

捜そうかなと思っている今日今頃ではある。

 


        コース別の初期決定

 

今年は多分限定解除する年であろう。

そうなると 750 に乗りたい。

で本当に乗りたいのは

CB750F と GSX750S である。

予算的に見てみると

・CB750Fコース
  約280000--  少しの借金と
          北海道は辞めてバイトをする。

 ・GSX750Sコース
  約50万--    借金をして頭金をつくり
          ローンで買う。頭金はバイト
          勿論夏休みはバイト。

こおいうのを書いて おくと 後々 読み返して
みると 面白い。

そう、生活の全般がバイクというんじゃあなくて

冷静に馬は馬だと見れれば巾が出るね

生活に。

だって今のままじゃ、暴走族でも持ってる

限付中型免許だもんね。 本当はさ、250cc位が

一番いいと思うんだけどね こうなるとさ、意地っていうか

本性っていうか、後には引けない何かがある様な気がするんだ。

それでないと ここまで犠牲にしてきたものに対して

示しがつかないと思う。やる時にはやる、それが俺のポリシー

で、熱中したら最後まであきらめないのが 俺のいい

ところだから、きっと 前のページから このページまで

限定解除した夜に読むと思うよ。そして 実感として

やっと一区切りついたと思うだろう。 書き込み式として

後々に楽しめる様にしておこう。

 本日 1985.2.26 (火)

       
 
本日(限定解除した日)
      1986.7.9 ()   なんと
 
         のべ試験回数 
6 回
                  スゴイ!

CBがカタナが俺を呼んでいる。   
2ヶ月かからなかった。

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    無題


昨夜より降り続いた雨のせいで 向かいのアパート

の屋根に少しだけ残っていた雪は すっかり その姿を消した。

春はもう近いと思うのだが、雨は冷たく、一雨ごとに

春の気配というのも ここ北陸では無理なのかもしれない。

この時期の雨は本当に春の為の前奏曲の様なもので

冬とは完全に違う なま温かい風が

湿気を帯びて南西より 吹いたものだった。

そうこうして、春になり、4月の終わりより 雨がなくなり

5月に至っては快晴で 五月晴れと言われる。

その次は4月よりも強い風で雨も大量に降る

梅雨期に入る。 梅雨が終われば、暑い熱い

待望の夏なのだ。いつしか 夏の彼方へ

忘れてきたものを 今年こそは 捜し出そうとして

もうすぐその夏がくる。 用意をしなければいけない

その夏に向けての。不条理な雪というのも すてがたいの

だが やはり夏だ。 夏が僕を支えてくれるのだ。

 

 

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  夏紀行


今年の夏はやはり まだ見ぬ大陸 北海道だ。

本来の僕であるならば 北海道は 単なる 島の

一つでしかないのだが、 まだ来ぬ春を待つ

今となれば 夏のそれは 大陸としかいい様が

ないのだ。 今年の夏は20代に突入した最初の

記念すべき夏なのだ、これは僕の誕生月が

6月の終わりというのに深く関係している。

春、そう今 待ちかねている春が終わってから

新しい一年が始まるのだ。そう夏から始まる。

その夏に北海道を選んだのだ。

その夏に一体何を見つけるのかはわからないが

その夏の彼方に存在する何かを僕は感じ

その夏にふさわしい風景の土台として北海道を選んだ

その夏はもうすぐだ。

 

 

 

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本日 5月12日

新らたなる馬を手にして、少しは落ち着いた。

その名はXJ400

借金の渦の中にいる。

MCX50にも可愛そうな事をした。

なぶられ、いためつけられる。

金がないだけで苦労をしなくては いけないなんて

本当に住みにくい世界になってもんだ、この世は。

早く XJ の新しい 蹄を作って

やらねば。 MCXも早く取り戻し

復活させてやりたい。梅雨が来る前に。

あんなセコイ奴に貸したのが間違いのもとだったのだ。

今は本当に初心を忘れバイトだけを残すのみとなった。

金、金、金って叫ぶな亡者どもめ。

 

とにかくもうすこし耐えてみよう、それに

孤独なもの仕方が無いな、バイクなんて

所詮そんなものさ。 それにしても良く

回る心臓だぜ、4気筒は。これから惚れ

込んで行こうと思っている。そうすればもっともっと

楽しい筈だ。

 

 

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経済的考察をし始めると、 僕の頭は

締め付けられた様に痛みを憶える。

たかだか5・6万の金で、おかしくなるほど

器の小さいのがよくわかるよ。だから当分

忘れる事ににしたんだ。1千万ぐらいあれば

本当にどって事無いんだけどな、誰か俺に

少しの金を貸してくれればいいんんだ

そうすれば 俺は もっと大きな人間に

なれる筈なんだ。

だから金の事で眠れぬなんて

馬鹿馬鹿しいったらありゃしない。

僕を眠らせないもの、それは ひとえに

この自分自身なのだろうか。

                 85.5.12.


 

 

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   愛すべき女がいて

 安らげる場所があって

 燃えられる環境があって

 冷静な勢いがあれば

 それだけでいい。

 

君を始めて知ったのは、小学生の頃だった。

かすかな噂だけ聞いていたのだったか、

君のイメージがかすかにあったようなだけの気もする。

そして中学に入って2年目、君は僕の前に

成熟を向かえる少し前の姿で現れたのだった。

何かを感じた、何かにも向かっていた

そして、 その何かの為に、君と悲劇的な別れが

あって、今のこの下らない暮らしがあるとするならば

こんな間違った人生なんてあるもんか。今でも

君を思うと眠れない。嗚呼 眠れない。

久し振りに君を見た時、僕の一番好きだった

盛夏という事もあったかもしれないが 君は

本当に成熟した女というものを随分と

見せてくれた。衝動にかられなかったのは

あまりにも衝撃に感覚が麻痺していたのだった。

君を想えば 胸が熱くなり、 他のどんな

流行しているものの 何の興味も見出せない

僕の前に実体として表れる日がくるのだろうか

それとも2度と僕の目の前には表れないの

だろうか、けれど今一度 望む事は

会って話をしたいのだ、 何時間でも

彼女は僕の夢そのものと言っていいんだ。

悪あがきは よしたいが 眠れぬ夜が続く

限り、僕は夢などを見る事が出来ない。

もう、あわてはしないけれど 20歳までに

会いたい。

            85.5.12.   
 

 

 

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      今宵

 こよい、 飯を食べる金も無く

       読むべき小説も無く

       抱くべき女も、そばには無く

       少量のアルコールを胃に流し込んで

       明日もあるくだらぬ バイトの為に

       寝ようかと思っている次第。

嗚呼、 一体 誰がこんな季節を予想したであろうか

     頭はボケ、気力は無くなり、長いヒマも

     睡眠に消える。俺は何をしているのだろうか

     けれど予定を立てた以上、俺は

     ドンドン追い込まれていて、 ただ耐えて

     絶望的に長い夏までの日々を ただ過ぎる

     んじゃあなく色々と考えてみるのも面白い。

 

    嗚呼 つらい 日々。

                 1985.6.15


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今、君に会えるとすれば
僕は何もかも投げ捨てる
この下らない生活を。

 

君は今、どこにいるのだろう
僕の心を焦がして
そのままにしておくなんて ゆるせるか

 

つらく苦しい日々
夢見たせいで 長々と続く。

 

ぼっけもん、ぼっけもん、いつしか
我が身になりたし。


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可愛い唇

美しい髪

やさしい肩

豊かな胸

よく考える頭

君の居ない人生なんて下らぬもの

早くこんな下らぬ生活から救って欲しい。

一体何の為、誰の為にと言いたくなる。

これで得るべきものが無かったら、本当に

苦労のみの人生になってしまう。

もっと粋な生活がしたいのだ

粋とは苦労にあらず余裕にある

それをわかっていながら、

粋じゃない最近の僕

 

最低、 もうすぐ20歳

         85.6.15.


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(長期予定)  『彼女』


彼女はピアノを弾くのがとても上手だった。
一度だけ彼女がピアノを弾いているのを見た事がある。
あれは中学何年かの冬のある暖かい昼休み。

2人きりで他には誰も居ない音楽室で。
冬服のセーラー服を着て、イスに座った姿を見ると、普段でも
落ち着いている彼女がよりいっそう落ち着いてみえた。
一つだけ深呼吸して彼女は弾き始めた。

何ていう曲だったかは忘れたが、全体的に明るかったり
暗かったり、穏やかだったり、激しかったり。

僕はメロディよりも彼女の真剣な姿を見ていた。
一口で言ってその姿は美しいとした他に言い
様が無かった。僕はあれから彼女のこの時の姿より
美しい姿の女性を見た事がない。
彼女はこの日、何を思ったのか、僕を呼び出し、
昼休みに気持ちを聞かせるから音楽室に
きてと言ったのだった。

彼女の笑顔も笑顔でいいのだが、それは
楽しそうというだけで、美しいという気はしない
彼女は真剣になにかをしている時が一番美しい
のだ。

彼女はとても賢かった。ただ文部省認定の
学業の成績が良いというだけでなく、
頭が良い、つまり賢いのだった。けれど学業では
僕に社会だけはかなわなかったのだ。その他はかなりの
差をつけられていた。僕は気にしなかったが、彼女には
不思議な様だった。つまり彼女にしてみれば
他の成績が全てトップなのに、社会だけは僕にまける
つまり、社会の出来る僕が勉強を真面目にすれば、もっと
すごいんじゃないだろうかと。けれど僕は
何一つ勉強しなかった。勿論トップをとっていた社会も
ノートはとらない、暗記もしない、
教科書を1回読めばそれで良かったのだ。
中学校の社会学なんて何年も前から
頭に形成されていたのだった。
けれど、いつも実力だけだったので
ついに3年間に1回も百点を取る事は
無かった。

彼女は僕をたいへん不思議がっていた。
その他にもだ、
例えば------ 【未完】     ------

 

 

 

 

 

 

 



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僕を眠らせないもの

その理由はたくさんあった

こんなノート一冊に書ききれる

ものでは無い

いつになったら ゆっくり

眠れるのか けれど、 そうなった

時は本当に安らかに眠れる

死んだ時だけだなぁ

        85.9.21



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